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2007年3月24日 (土曜日)

映画と本③

続いて映画「ルワンダの涙」と書籍「生かされて(イマキュレー・イリバキザ)」についてです。

この映画と本は共に1994年のルワンダでの大虐殺についてのものです。

その昔ルワンダでは少数民族のツチ族の王が平和に統治していましたが、ベルギーによる植民地化の影響で、民族間のバランスが取れなくなってきました。

独立後、フツ族が政権を握り、フツとツチの民族確執が始まります。大統領の死をきっかけにフツ族によるツチ族の100万人とも言われる大虐殺が行われたのです。

それは想像を絶するものです。人が虫けらを扱うように、いとも簡単に殺害していきます。しかも人間の尊厳をまるで無視した殺害方法で…

人間には優しい天使と邪悪な悪魔が同居していて、心を正していかないとすぐに悪魔が占拠すると感じました。

始めに学ばなければいけないことは、人種的差別、民族的差別がいかに卑劣なことか、続いてどんなにプロパガンダが危険か、と言うことです。

虐殺とは認めず、人道的な(ツチ族)保護の立場を無視し、早々に撤退していった白人で構成された国連軍に黒人差別はなかったのか?それはフツ族と同罪ではないのか?

また昭和初期の日本でも見られたような偏ったプロパガンダが悲劇を助長させたのではないか?

一つの意見しか受け入れられないとすれば、必ず間違った方向に行きます。

それは現代社会でも一緒だと思います。危険な宗教団体がいい例です。会社でもそう、仲間内でもそう、必ず双方や多くの話しや意見を聞かなければ真意は分かりません。正確な判断なんて不可能です。

言論統制が一番危険で、言論の自由が確保できなくなると悲劇への第一歩を踏み出しています。それは歴史が証明しています。

今回もつくづくそんなことを感じました。

この大虐殺も地球の裏側でほんの少し前(12年前)に起きた紛れもない事実なのです。

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